■64歳の指揮官が「夢のようだが現実だ」
マドリードはなんと通算15回目の欧州制覇。ミランの7回を大きく引き離している。
カルロ・アンチェロッティ監督自身は、通算5度目の欧州制覇。ミランで2度、マドリードで3度。スペイン、イングランド、ドイツ、イタリア、フランスの各国リーグで6度の優勝。アンチェロッティのトロフィ・コレクションは、その右に出るものはいない。
前半、ドルトムントに何度もボールを奪われたマドリードは、危ない場面に遭遇していた。
前半だけだったら、誰が見てもドルトムントに分があった。
だが、アンチェロッティはハーフタイムに選手たちと話し合って、後半は自分たちの試合にすることができた。
「夢のようだが現実だ。決勝というのはこういうものだが、非常に難しい試合だった」
64歳の指揮官は冷静だった。
ヴィニシウス・ジュニオールの2点目が勝利を決定づけた。