現地時間5月17日、ベルギーリーグの第39節(プレーオフ2の第9節)が行われ、シントトロイデンがホームでルーベンと1-1で引き分けた。その試合中にピッチ上で作られた“花道”が多くの感動を呼んだ。
主人公は、今季限りでの現役引退を発表したサッカー元日本代表のFW岡崎慎司だ。滝川二高校から2005年に清水エスパルスに入団し、2011年からドイツ(シュツットガルト、マインツ)、イングランド(レスター)、スペイン(ウエスカ)などでプレー。その間、ワールドカップに計3度出場しするとともに、国際Aマッチ出場119試合で日本代表歴代3位となる通算50得点の記録を持つ侍ストライカーだ。今年2月に現役引退を発表し、この日がシントトロイデンでの本拠地最終戦となった。
センターFWとしてスタメン出場した38歳の岡崎は、この日も精力的にピッチを動き回った。そして“やり切った”後、後半7分に選手交代を告げられた。すると、シントトロイデンの控え選手たちが岡崎を迎えるためにベンチから立ち上がる。さらにピッチ上にいた両チームの選手たちもプレーを中断し、次々と岡崎の元に駆け寄り、ピッチ脇に列を作った。
そこで出来上がったのが、両チームの選手たちによる岡崎のための“引退の花道”だった。スタンドからも大きな拍手が沸き起こる中、この試合に出場していた岡崎以外の日本人選手(鈴木彩艶、山本理仁、藤田譲瑠チマ、伊藤涼太郎、三竿健斗、明本考浩)たちも加わって作られた列の間を、岡崎は握手、ハグを交わし、最後はもみくちゃにされながら通り抜け、笑顔でピッチを後にした。