■17歳・西原がダメ押しの4点目をゲット
2対0のまま試合を進める清水は、68分に矢島を下げてDF原輝綺がピッチに立つ。システムも3-4-2-1に変更される。
その直後だった。DF山原怜音の右CKから、住吉がヘディングシュートを突き刺した。個の質的優位を生かしてオープンプレーから得点を奪うだけでなく、セットプレーからも得点できるようになってきたのが、このところの清水の強みだ。
72分には3枚同時に交代する。1トップ2シャドーをベンチに下げ、FWドウグラス・タンキ、MF松崎快、MF西原源樹を起用する。タンキを頂点に右に松崎、左に西原のトライアングルとなる。
前半の清水は、鹿児島に1本のシュートも許さなかった。後半も全体がコンパクトな距離感を保ちながら、デュエルで相手を上回っていく。守備からリズムを作ることができていた。
スキを見せずに時間を進めていった清水は、82分に西原がチームの4点目をマークする。ペナルティエリア内で相手のクリアボールに反応し、右足を力強く振り抜いてネットに突き刺した。17歳の高校3年生は、自身シーズン2得点目である。
清水はこのまま4対0で試合を締め、J2ではクラブ歴代2位の7連勝を達成した。15試合を終えて勝点37は、昨シーズンのFC町田ゼルビアを上回るペースだ。2位のV・ファーレン長崎には勝点7差、3位のベガルタ仙台には勝点11差をつけている。
それでも、チームは餓えた思いを抱く。フラッシュインタビューで秋葉監督が語った。
「去年の悔しさ、絶対に忘れてはいけないものが我々の背景にはありますから、勝利への飢えとか乾きは絶対になくさずに、優勝するまでしっかりやりたいと思います」
次節は横浜FCとの上位対決だ。この重要な一戦で勝利をつかめば、いよいよ首位固めとなる。