居残り組を含めて、浦和レッズ戦へ向けた川崎フロンターレの前日練習が終わった直後だった。鬼木達監督をはじめとする首脳陣だけでなく、怪我で別メニューだった選手たちやクラブスタッフを含めた全員がグラウンドに集結した。
「いつもは怪我をしている選手は出てこないんですけど、昨日はまったく違っていたというか、みんなで『誰かが辞めるのかな』と言っていたくらいでした」
DF佐々木旭を苦笑させた光景のなかで始まったのは、ほとんど前例がなかった、と言っていい青空ミーティング。その内容を佐々木がこう明かす。
「オニさん(鬼木監督)と、あとは広報の方からもひと言あったんですけど、とにかく『5月は全部勝つ』と。浦和戦のためにたくさんの人が準備してくれて、たくさんの人が応援しに来てくれるなかで、初めて自分たちがピッチに立てる。そういう人たちへの感謝の思いというか、そういったものも背負って戦わないといけないとあらためて感じたし、今日は全員のプレーにそういった思いが出ていた」