■「実力通りではなかった」大岩ジャパン
ただ、今予選のU-23日本代表(大岩剛監督)の戦いぶりは、けっして実力どおりだったとは言えない。このチームで主力となってきた「欧州組」の選手が何人も出場できなかったこともあるが、それ以上に、煮え切らない試合ぶりに陥ることが多く、とくに準々決勝のカタール戦ではファンをやきもきさせた。
この試合、開始早々に1点を先制しながら、その後プレーが消極的になって同点ゴールを許し、相手GKの退場で前半のうちに「数的優位」に立ったものの、後半立ち上がりに勝ち越し点を奪われた。そして、あまり時間をかけずに同点に追いついたが、その後は圧倒的にボールを支配しながら相手の守備を崩しきれず、延長戦に入って相手が疲弊しきってから、ようやく2点を奪って4-2で勝利をつかんだ。
続く準決勝のイラク戦では打って変わって積極果敢な試合で2-0の完勝に持ち込み、本来の「強さ」を発揮してオリンピックの出場権をつかんだ。しかし、私はカタール戦などで起きたことをしっかり考えなければならないと考えている。
「日本病」と、私は呼んでいる。