■「先発出場したほうがいい」浦和・清家が先制点

 日本は前半1分に(開始から30秒で)先制ゴールを奪った。

 キックオフ直後にロングボールの蹴り合いがあった後、中盤の深いところから谷川萌々子が蹴り込んだロングボールに右サイドハーフの清家貴子が反応。スピードを生かして相手を置き去りにして、一歩前でボールをコントロールすると、そのままドリブルで進み、中央に視線を送って相手を牽制しながらファーサイドのポスト内側に当てるシュートを決めた。

 三菱重工浦和レッズレディース所属の清家は、WEリーグでもここ数試合、絶好調。負傷で安藤梢と猶本光といった攻撃の中軸を欠く浦和レディースの攻撃を引っ張る存在となっている。

 3月27日のWEリーグのアルビレックス新潟レディース戦でも縦パスを受けて、そのまま持ち込んで先制ゴールを決めたが、試合後、浦和の楠瀬直木監督は「清家は先発出場したほうがいい。代表でも先発させてもらうといいのに」と語っていたが、まさにその通りの結果につながった。

 清家は、もともとフィジカル能力が高いのは定評のあるところで、もっと早く代表に定着していてもおかしくない選手だった。浦和ではサイドバックとして使われていた時期もあるが、現在はサイドアタッカーとして活躍。フィジカル能力に加えて、繊細なボールコントロールの技術が身に着いてきている。

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