■次回2026年3月開催の「成否」を握るFIFAの覚悟

 次回の「FIFAシリーズ」は2026年3月の「国際試合ウインドー(3月23日~31日)」。ワールドカップの直前だ。この時期に公式戦が行われることはなく、世界各国の代表チームは親善試合を企画する。出場権を得られなかったチームがこの時期に他地域との「FIFAシリーズ」に参加できたら、それらの国にとっては、「仮想ワールドカップ」になるかもしれない。

 同時に、ワールドカップ出場チームにとっては、グループステージでは当たらないチームと組んで「FIFAシリーズ」を戦うことができれば、とても良い準備になる。こちらのほうは収益も見込めるので、FIFAの援助は不要だろう。

 48チームのワールドカップ、32チームでのクラブワールドカップなど、インファンティーノ会長の下で進められているFIFA大会の改革は首を傾げざるをえないものばかりだが、この「FIFAシリーズ」は今後の持っていき方ひとつでサッカーの世界を思いがけなく豊かなものにしていく可能性があるように思う。成否は、そこに資金を注ぐ覚悟がFIFAにあるかどうかではないか。

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