■FIFAシリーズは「理想のアイデア」も…大問題が!

 サッカーという競技が持つ世界的な広がりを考えれば、他地域と交流できる「FIFAシリーズ」は実に「サッカー的」で、理想のアイデアといえる。ただ、こうした大会の開催には負担がかかる。それをどうするかが大きな問題だ。

「ワールドカップ・クラス」が集結し、スター選手をそろえたクロアチアと地元チームの決勝戦となった「エジプト・シリーズ」では、カイロの東に開発されている新行政都市に完成したばかりのスタジアムに8万5350人(スタジアムの収容人数に等しい数字)という大観衆が集まった。しかも、その新行政都市開発公社(ACUD)が大会のタイトルスポンサーについた。

 しかし、その他のシリーズでは、どの試合も入場者は数百人から数千人というところがやっとだった。サウジアラビアのような国でない限り、この大会の開催を引き受けて収益を期待できるところは少ないだろう。理想のアイデアである「FIFAシリーズ」を推し進めるなら、特にFIFAランキングで下位のチームが集まる大半のシリーズにおいては、FIFAの援助が不可欠になる。

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