■国立開催を「目玉」のひとつにしたJリーグ
以後、Jリーグは今季開幕節の「東京ヴェルディ×横浜F・マリノス」まで通算13試合を国立競技場で開催した。うち2試合はJ2のリーグ戦で、1つは「J1昇格プレーオフ」だったが、平均入場者数は5万1436人。Jリーグの平均(2023年のJ1で1万8993人)を大きく上回る。
2022年はFC東京がもう1試合(京都サンガF.C.戦)を開催しただけでなく、清水エスパルスが横浜FMとのホームゲームをホームタウンから150キロ以上離れた国立競技場で開催し、入場者5万6131人を記録した。そして、これに刺激されたのか、2023年には「国立開催」が一挙に9試合に増える。さらに今年、Jリーグは国立開催を「目玉」のひとつにした。
なんとJ1の12試合、J2の1試合、計13試合を国立競技場で開催することを決めたのである。すでに行われた「東京V×横浜FM」を皮切りに、11月9日の「FC町田ゼルビア×FC東京」まで、コンスタントに国立競技場で試合を行い、「THE国立DAY~特別な場所で、特別な興奮を~」と名づけてキャンペーンまで行われている。
ホームとなるクラブは、FC東京と町田が最も多く4試合、他は、東京V、鹿島、神戸、横浜FM、そして清水(J2)。鹿島と神戸は昨年もホームゲームを1試合、国立競技場で開催しており、清水は3年連続の「国立開催」となる。Jリーグの13試合に日本代表戦、天皇杯決勝戦などJFA主催の試合を加えれば、国立競技場はJリーグのホームスタジアムなみの「稼働率」になる。