■「当日券売れ切れ」も蚕室で野球観戦
サッカーでも、20世紀末まではああいった応援が主流でした。大学サッカーでも、実業団サッカーでも、あるいはプロ・リーグでもそうでした。サポーターによるチャントや歌による応援は、Jリーグが盛んになってから韓国に輸入されたものです。
中でも、韓国プロ野球のチアリーダーは非常にレベルの高いものです。
僕は、1回だけ、韓国のプロ野球を見に行ったことがあります。
2013年の7月に韓国でEAFF東アジアカップ(現在のE-1選手権)が開かれたときのことです。男子は日本、韓国、中国、オーストラリア。女子は日本、韓国、中国、北朝鮮が参加して開かれました。
7月25日には華城(ファソン)総合運動場で女子の日本対北朝鮮(スコアレスドロー)と男子の日本対オーストラリア(3対2で日本が勝利)の2試合がありました。そして、最終戦は27日に女子、28日に男子の各2試合が蚕室(チャムシル)オリンピック主競技場で行われるので、26日には試合がありませんでした。
そこで、26日の夜に野球見物でもしようと思って、オリンピック・スタジアムのすぐ南隣にある蚕室野球場に行ってみたのです。
「当日券は売り切れ」と書いてありましたが、入場券売り場周辺には無数のダフ屋が現われて入場券を捌いています。それで、僕は内野一般席の定価1万ウォンの券を1万5000ウォンで買うことにしました。1ウォンは0.1円ですから安いものです。