【J2「序盤戦攻防」】清水エスパルス、左SB山原怜音の鮮やかドリブル弾で快勝 大敗の前節後にあった秋葉監督の誓いを実践【戸塚啓のJ2のミカタ】(1)の画像
スーパーゴールを決めた清水左SB山原怜音  撮影/中地拓也

■清水が今シーズン初めて前半に得点!

「超攻撃的」が、力を見せつけた。

 J2リーグ第4節が3月16、17日に行なわれ、6位の清水エスパルスは16日、8位の大分トリニータをホームに迎えた。清水は2勝1敗、大分は1勝2分で、J1昇格候補同士の直接対決に挑む。

 清水はV・ファーレン長崎に1対4で大敗した前節から、スタメンを3人変更した。CB高橋祐治に代わってCB住吉ジェラニレショーンが2試合ぶりに先発し、DF原輝綺が2試合連続メンバー外の右SBにベテラン吉田豊が入った。さらに右MFに新外国人ルーカス・ブラガが起用された。

 立ち上がりは相手のハイプレスに苦しんだ。GK権田修一やDFラインから前方へ蹴り出すことを迫られ、セカンドボールの回収もままならない。しかし、10分過ぎに右CKから住吉が決定的なヘッドを浴びせ、20分にはMFカルリーニョス・ジュニオが際どい一撃を放つなど、徐々に相手ゴールへ迫っていく。トランジションのスピードをあげることで相手に負けないハイプレスを繰り出し、敵陣でのプレータイムを伸ばしていった。今シーズン初先発の右SB吉田が、相手攻撃のキーマンとなるMF野村直輝にスペースと時間を与えなかったことも、試合の流れを呼び込む一因となっていた。

 26分の先制点も、敵陣での即時奪回から生まれた。MF乾貴士が敵陣ペナルティエリア手前でボールを奪い返し、ルーカス・ブラガとMF宮本航汰がペナルティエリア内でボールにかかわる。大分のフィールドプレーヤー全員がペナルティエリア内へ入るほどの超密集の中で、宮本が右足を振り抜いてネットを揺らした。

 宮本にとって19年シーズン以来4年ぶりのリーグ戦での得点は、清水が今シーズン初めて前半に奪ったゴールでもあった。ホームの後押しを受けた清水は、1点リードでロッカールームへ戻っていった。

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