後半開始とともにインサイドハーフとして、湘南ベルマーレのホーム、レモンガススタジアム平塚のピッチに立った浦和レッズMF岩尾憲は、背負っていたビハインドが開始16秒でさらに2点へ広がった劣勢が、浦和レッズを内側から変えたと感じていた。
「普通は、と言えばあれですけど、2点をリードしている展開だとあまり前へ出て来ないし、スペースも与えない、という戦い方もあると思います。それでも相手が、殴り合いウェルカム、といった形で向かってきてくれたからこそ、お互いにリスクを背負おうが失点を取り返す、というスタイルでの展開になったのかな、と」
前節までの浦和は、男女のノルウェー代表などを率いた豊富な経験を持つペア=マティアス・ヘグモ新監督が掲げる、左右にウイング、中盤にはアンカーの前にインサイドハーフを並べる[4-3-3]システムを忠実に踏襲する戦いを演じてきた。
新体制のチームである以上は仕方がないと言えばそれまでだが、攻撃的なサッカーを掲げながら、流れのなかからゴールが奪えない3試合には物足りなさも残った。