■「次々と修正」「手探り状態」2つのレッズ「現状」

 3月3日に浦和レッズの2つの試合を観戦して、完成度が高く、試合の中でも次々と修正をしながら試合が進んでいくレディースの試合の心地よさと、まだ、すべてが手探り状態のヘグモ監督のレッズの試合のもどかしさを感じた。だが、考えてみれば、それも当たり前のことなのだ。

 Jリーグは開幕してまだ2節が終わったばかりだ。新監督の下で、新しい戦い方を取り入れた浦和は、もう少し、先をみないといけない。

 一方、秋春制のWEリーグは開幕してから8節目を迎えている。しかも、リーグ戦開幕前にはWEリーグカップがあり、また、12月から1月にかけては皇后杯の戦いもあった。それだけに、楠瀬監督のサッカーが浸透した浦和レディースだけでなく、今シーズンから新監督が就任したI神戸もすでにチームの完成度が上がっているのである。

 代表の活動で中断が多いのも、ミニキャンプを通じてチーム戦術を浸透させる良い機会となっているのだろう。

 I神戸のフェロン監督は、開幕後、たちまち選手たちの特長をつかんでチームを掌握し、対戦相手も分析してリーグ戦で首位を走っている。ヘグモ監督も、いずれは浦和の日本人選手たちの特徴をつかみ、Jリーグのサッカーというものを理解して戦うようになるはずだが、やはり、それにはもう少し時間が必要なのだろう。

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