■「本当はそこをもっと使いたかった」

 現象を指摘するのは簡単だが、ここで言えばショルツの視野に小泉が入らなければ、もし入っていても使えなければ行動が効果を生んでいかないのだ。それを踏まえて、小泉はこう捕捉した。

「本当はそこをもっと使いたかったですけど、サミュエル(・グスタフソン)だったら多分出るんですよ。(ただ、)サミュエルがフリーでボールを受けて蹴れますというシーンがないので。どうしてもワンタッチでパスはあるけど、そこで時間を作れてないので。そこは難しかったと思います」

 スウェーデン代表MFのグスタフソンは4ー3ー3のヘソとなるアンカーを任されている。へグモ監督が率いて、スウェーデンリーグの優勝を果たしたBKヘッケンで主軸をになっていた選手だ。加入1年目の浦和でもリーグ優勝の鍵を握る一人であることは間違いないが、家族の出産に立ち会う事情でキャンプの合流が遅れ、公式戦での経験も含めて、周囲との連携がまだ不十分なところがある。ただ、逆に言えばそこが今後の伸びしろであることを小泉も強く感じているようだ。

(取材・文/河治良幸)

(後編へ続く)

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