3月4日の練習後に時間をかけて対話した、鬼木達監督、大南拓磨、高井幸大の3人。その話の内容が、川崎フロンターレとジュビロ磐田との試合での失点場面についてイメージを共有していたということは先述した通りだ。
鬼木監督は、「当然、(守備と)向き合わなきゃいけない」と話すが、同時に、「ただやっぱり自分たちの強みもしっかりとやっていかなきゃいけないので、そこのところでやっぱり気になるのは、追い越せなかったこと」とも悔やむ。
この試合は3失点をしたものの、3点を奪い返して試合を振り出しに戻してみせた。ホーム開幕戦ということもあって、会場のボルテージがいかに上がったかは、現地にいなかった人でも想像に難くないはずだ。まして、現地観戦した人であれば、その雰囲気は思い出すだけでも武者震いがするだろう。その勢いのままにチャンスも迎えていただけに、そして、望まないものとはいえすでに3失点してしまったというやり直せない結果があるからこそ、指揮官も「相手を飲み込まなきゃいけないタイミングだった」と捉えている。
だからこそ、「負けてるときはリスクを恐れずやれてるはずなんですけど、同点になった瞬間にそれがちょっと勢いを自分たちからそいでしまうというか、そういうところを感じたので、そこはどんどん畳み掛けなきゃいけない」とも語気を強める。