連勝チームが早くも消えたことも異例のシーズンとなったが、“想定外”のスタートを切ったチームが多いことも注目される。その誤算が最も大きかったのは1分1敗の浦和レッズだろう。
逆に言えば、その期待値はとても高かったということ。それもそのはず、FWチアゴ・サンタナ、FW前田直輝、FW松尾佑介、FWオラ・ソルバッケン、MFサミュエル・グスタフソンら実力者を多数獲得。そんな重厚な戦力を生かし、沖縄キャンプではトレーニングマッチで華麗な戦績を残していた。
しかし、ペア=マティアス・ヘグモ監督の指揮1年目とあって、実際の公式戦ではなかなかその組織力を出せていない。開幕戦は、日本での指揮が3年目のミヒャエル・スキッベ監督の下での継続したチーム作りが行われていたサンフレッチェ広島が相手とあって、その点で上回られた印象を持てたものの、第2節のホーム開幕戦の引き分けは結果と内容両面で痛かった。
東京ヴェルディはJ1復帰初年度とはいえ、城福浩監督の戦術が浸透しているチーム。J2で3位という成績を残したままの勢いにピンポイントの補強もあった。たしかに個では浦和が勝るかもしれないが、それでも足りないほどに組織力では改善の余地があるといえる。
第3節の相手は北海道コンサドーレ札幌。開幕戦でぶつかった広島との戦術的な類似点もあることから、それを踏まえて試合に挑むことが求められる。