■昨季の最多シュート数をどう生かすか
それだけスキッベ監督は、今シーズンの陣容に自信を抱いている。3位に入った昨シーズンのレギュラー陣のほぼ全員が残留したところへ、湘南ベルマーレでプレーした昨シーズンに13ゴールをあげたFW大橋祐紀が加入した。
昨シーズンの広島はリーグ最多の484本のシュートを放ちながら、同7位タイとなる42ゴールにとどまった。優勝したヴィッセル神戸が60ゴール、2位の横浜F・マリノスがリーグ最多の63ゴールをあげたのとは対照的だった。
突出したシュート総数の多さは、イコール、チャンスを作り出せている状況を意味する。シュート数47で13ゴールをマークするなど、湘南で極めて高い決定率を残し、浦和との開幕戦でも全2ゴールを決めている大橋の加入は大きい。
大橋はFC東京戦でも先制点となるPKを決めた。1トップのピエロス・ソリティウの背後で、本来はFWの大橋と加藤陸次樹がシャドーを組む陣容を、昨シーズンまでのシャドーから一列下げたボランチで新境地を開いている満田誠は歓迎する。
「ストライカータイプの選手が前にいることで、クロスからシュートに至る可能性を含めて、得点できる幅というものがかなり広がってくると思う」