■独立運動の歴史を伝える「建造物」

 ソウル市内には、タプゴル公園をはじめ独立運動に関連する史跡がいくつもあります。

 たとえば、「西大門(ソデムン)刑務所歴史館」。1908年に韓国初の近代的刑務所として設置され、日本統治時代には独立運動に関わった政治犯が収容され、独立後には軍事独裁政権が反政府活動家を拘束しました。

 現在は「歴史館」となっていて当時の刑務所内の施設が復元され、一部には日本人から拷問を受ける独立運動家の蝋人形なども展示されています。

 日本の右派の人たちは、この「歴史館」の展示が反日的だと非難していますが、僕は歴史的事実を客観的に展示しているように感じましたし、日本人による弾圧と同時に戦後の独裁政権による弾圧についてもバランスよく展示していることにも感心しました。

 かつての日本による植民地支配の歴史が現代の日韓関係に結びつけられるのはおかしいと思いますが、歴史的な意味で日本が糾弾されるのは当然のことでしょう。

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