浦和レッズは開幕戦でホームのサンフレッチェ広島に敗れて、黒星スタートとなった。ペア=マティアス・ヘグモ監督の初陣だったが、広島がタイトなマンツーマンで来たこともあり、キャンプから4ー3ー3で構築してきたものがうまく出せずに、自慢の攻撃力もうまく機能したとは言えなかった。
ただ、チャンスがなかったわけではない。そこで決め切ることも含めて、広島に現時点での完成度の差を突きつけられた格好だ。
「反省というよりは改善ですかね。そこの部分でもネガティブになる必要はないのかなと」
3月3日に行われるホーム開幕戦4日前の練習後、そう主張したのはキャプテンの酒井宏樹だ。相手のマンツーマンに対しても、いかに剥がすかを突き詰める方法はあるが、もっとシンプルに考えればロングボールやサイドチェンジなど、大きな展開で裏返してもいいし、たとえば前線でチアゴ・サンタナが相手のセンターバックと競り合い、セカンドを伊藤敦樹や小泉佳穂が拾えば、左右のウイングが前を向ける。
そればかりでは単調になってしまうが、ビルドアップを完結してゴールに行くためにサッカーをしているわけではない。少なくともそれは浦和の流儀ではない。
「固執しない方がいいのかなと思います。ビルドアップしようと、もちろんトライはしますし……ただ、そこでうまくはまらなかったとしても、ネガティブになる必要はないのかなと」