■ポゼッションVSハイプレス「再戦」に期待
今シーズンも、J1リーグではポゼッション型とカウンター・プレス型のせめぎ合いが続くことだろう。
だが、昨シーズンと同じような形ではハイプレスは機能しない。
昨年、「カウンター・プレス」型の前にタイトルを譲った川崎や横浜FMは、当然、相手のハイプレスをかわすための工夫を施してくるはずだ。そう、「FUJIFILM SUPER CUP」で川崎がやったように、相手がプレスをかけてきたらロングボールを使って、そのプレスを回避すればいいのだ。
そして、「FUJIFILM SUPER CUP」ではうまくいかなかったが、いったんプレスを回避してしまえば、その後、パスをつないで本来の形に戻せばいい。
そうなると、プレスをかけにいく側もまた新たな工夫が必要となる。
互いに相手チームのストロングポイントを分析して、そこを消すための対策を準備するのはJリーグのサッカーの特徴だ。
「FUJIFILM SUPER CUP」の翌日に行われた「ちばぎんカップ」は、プレシーズンマッチとは思えないような激しい試合となったが、1対2で敗れた柏レイソルの井原正巳監督は「プレッシングに行っても、ジェフユナイテッド千葉がロングボールを使ってはずしてきた」と述べている。
プレスをかけに来る相手を、どうやってかわしてボールを動かすのか。逆に、そうやってプレスのかわし方を準備してきた相手に対して、どのようにプレスをかけていくのか……。
そうしたやり取りや駆け引きが、2024年のJ1リーグでの大きなテーマになるのではないだろうか。
6月にはJ1リーグ第18節で「FUJIFILM SUPER CUP」と同じ、神戸対川崎の試合(神戸のホームゲーム)が同じく国立競技場で行われる。
リーグ戦が始まって3か月半が経過し、チームの完成度が上がった状態で、この2つのチームがどのような内容の試合をするのかも楽しみになった。