■アジア5強が「ワールドカップ」を独占した時代
アジアでは、1993年にJリーグが開幕して日本が強豪国の仲間入りをしてから「4強」時代が続き、2006年にオーストラリアがアジア・サッカー連盟(AFC)に加盟してからは「5強」時代となっていた。
今から30年前のアメリカ・ワールドカップ・アジア最終予選。6か国の総当たりで行われた大会で、最終戦を前に日本は首位に立っていた。だが、イラク戦の終了間際に同点ゴールを決められて、サウジアラビアと韓国に抜かれて3位に転落。ワールドカップ初出場の夢を絶たれた。
当時、アジアからの出場枠は「2カ国」だったからだ。
その4年後、岡田武史監督の日本代表はジョホールバル(マレーシア)で行われた「第3代表決定戦」でイランに勝利して、ついにワールドカップ出場権を手にした。
日本は4年前と同じくアジア予選3位だったのだが、1998年のフランス大会からワールドカップは32か国参加となり、アジア枠が「3.5」に拡大されていたから出場権を得ることができたのである。
1993年のアジア予選は1位がサウジアラビア、2位が韓国、3位が日本。
1994年のアジア予選は1位が韓国、2位がサウジアラビア、3位が日本、4位がイラン。
その後も、ワールドカップ予選ではいつもこの4か国が上位を占め、2010年大会以降はそこにオーストラリアが加わり、アジア代表としてワールドカップに出場するのはほとんどこの5か国だけだった。