オランダ1部リーグでプレーする元U-23サッカー日本代表FW小川航基が、カップ戦ながら公式戦2試合連続となるゴールを決めた。移籍初年度での公式戦2ケタ得点到達に、ファンの間では日本代表招集への待望の声も上がっている。
境界を乗り越えて、結果を出すのは至難の業である。しかし、小川はその困難を乗り越えてきた。
小川は桐光学園高校在学中から注目を浴び、2015年にはU-18日本代表に選出。卒業後の2016年には当時J1のジュビロ磐田に加入した。
磐田ではなかなか出番を得られなかったが、期限付き移籍した水戸ホーリーホックで半年間ながら結果を残すと、磐田に復帰した2020年にはJ2ながらリーグ戦9得点という結果を残した。
磐田をJ1へ導くことはできなかったが、2022年には完全移籍した横浜FCで大仕事を成し遂げる。リーグ戦26ゴールで得点王に輝く活躍で、J1昇格に貢献したのだ。
J1に戻ってきた2023年、カテゴリーを上げても小川は快進撃を続けた。なかなか勝点を獲得できないチームにおいても、得点を重ねた。リーグ戦15試合で6ゴールというペースでネットを揺らすと、オランダ1部のNECからオファーが舞い込み、海を渡ることを決意した。
開幕スタメンはつかんだが、一時期は先発を外れた。だが、先発に復帰した第11節で2得点すると、その後はフル出場を続けている。
現地時間2月6日には、大台に到達した。カップ戦の準々決勝で、2得点した2日前のリーグ戦に続き、公式戦10ゴール目を決めたのだ。
デン・ハーグ戦、開始2分のことだった。いきなりつかんだCKのチャンスで、小川が先制点を決めたのだ。
簡単なゴールではないことは、『ESPN NL』が「公式エックス」(旧ツイッター)で公開した動画でもよく分かる。身長186cmの小川だが、ゴール前でポジションを取り合う相手選手は同等か、それ以上の高さがある。それでも競り合いに負けずに跳び、ファーサイドでヘディングを突き刺したのだ。