■選手不在の差

大住「ラウンド16では、バーレーンの最終ラインの選手がボールを持つと、遠藤航がCBやSBの間に入って、5バックの状態になっていたんだよね。日本のDFとバーレーンのFWがロングボールを競った後のカバーと、こぼれ球の回収のために最終ラインまで遠藤を下げていたんだけど、イラン戦ではそういうことが徹底されていなかった。森保一監督はハーフタイムに、相手のロングパスへの対応はちゃんとできているから心配しなくていい、と言ったらしいんだけど、1トップのサルダル・アズムンとかサイドから入ってくるモハマド・モヘビに頭でつながれて、そこからのイランのパスがつながってオタオタするという場面がすごく多かったよね」

後藤「同じロングボールといっても、バーレーンとイランじゃ全然違ったよね。質が違うし、バーレーン戦は巨漢CFのアブドゥラ・ユスフだけを抑えれば大丈夫で、冨安健洋が何とかしてくれていたから何も怖くなかったけど、イランがああやって人数をかけてくると怖いよね。メフディ・タレミが出場停止じゃなかったら、もっとやられていただろうね」

大住「タレミの欠場の影響だと思うけど、日本戦ではいつもボランチをやっているサマン・ゴドスという選手がトップ下に入っていて、ものすごく良かったね」

後藤「タレミが欠場するからイランは苦しいだろうと思っていたけど、そんなことはなかったね」

大住「日本も伊東純也があんなことでチームを離れたものの、かえってチーム全体が発奮するんじゃないかと期待したんだけど」

後藤「ひとりだけキレキレだった選手が離脱しちゃったんだからね」

大住「そう? 僕は今大会の伊東は、いつもとは違うなと感じていたけど」

(3)へ続く
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