【アジアカップ「ベスト8で撤退」4つの要因】森保監督自身が「敗因」と認めたイラン戦の采配――毎回逃れられないコンディション問題も【サッカー日本代表分析】(1)の画像
長年、サッカー日本代表を率いる森保監督(右、左は名波浩コーチ)だが…  撮影/中地拓也

 アジアカップは準々決勝敗退に終わった。2023年6月からテストマッチ9連勝を飾り、絶対的な優勝候補として開催国カタール入りしたが、FIFAランキングアジア最上位の実力を見せることなく終えている。

 アジアの頂点に立てなかった理由は、ひとつではない。チームの前進を阻害する要因が折り重なり、ベスト8での撤退となったのだった。

 アジアカップが1月開催となった2011年大会から、日本は苦しい戦いを強いられている。その主因はコンディションだ。

 国内組はシーズン終了後で、ヨーロッパ組はシーズンの真っただ中かウインターブレイク中となる。チーム内のコンディションにバラつきがあるため、大会序盤は必ずと言っていいほど苦戦する。

 11年のグループステージ初戦は、アディショナルタイムの得点でギリギリで引分けた。15年の初戦は格下のパレスチナを一蹴したが、19年はトルクメニスタンに先制されている。今回もベトナムに一時は逆転された。

 個々のコンディションは徐々に上がっていった印象だが、26人の登録メンバー全員が最後まで揃わなかった。グループステージでは三笘薫を欠き、ノックアウトステージに入ってからは旗手怜央が負傷し、伊東純也が離脱した。イラン戦では後半途中に三笘と南野拓実を交代出場させたが、次の交代カードは決勝PKを決められた後半アディショナルタイムの終了直前だった。しかも、5枚のカードを1枚残したまま、試合終了のホイッスルを聞いている。

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