2月3日、サッカー日本代表はイラン代表に1−2の逆転負けを喫し、アジアカップの舞台からベスト8で去ることになった。その試合終了直後の“光景”に注目が集まった。
過去の通算対戦成績6勝5分け6敗。FIFAランクでアジア1位と2位の対決は、日本が前半28分に守田英正のゴールで先制するも、イランが後半10分にモハマド・モヘビのゴールで同点に追い付くと、試合終了間際に奪ったPKをアリレザ・ジャハンバフシュが豪快に蹴り込んで逆転に成功した。
そして試合終了のホイッスルが鳴ると、歓喜に沸くイランの選手たちの前で、日本のイレブンは力なく肩を落とした。対照的な感情に包まれた両チームの選手たちだったが、その中で日本の背番号9、上田綺世と、イランの背番号7、ジャハンバフシュが近寄り、ピッチ上で熱い抱擁を交わした。
1トップとして出場して先制点をアシストした上田と、キャプテンマークを巻いて右サイドMFとして出場して逆転PKを沈めたジャハンバフシュは、ともにオランダ・フェイエノールトに所属するチームメイト同士。普段から親交が深く、同じアジア人として仲の良い2人は、試合中は激しく体をぶつけ合ったが、試合終了後は“元通り”の間柄に戻り、ユニフォームも交換して健闘を称え合った。