■戦い方に幅

 そして、注目を集めるのは中盤3枚の起用法ではないか。昨季の天皇杯決勝では脇坂泰斗橘田健人瀬古樹の3人が組んでおり、この形が昨季終盤の躍進を支えた組み合わせでもあった。

 今季はその3人が残留したうえで、山本悠樹、ゼ・ヒカルド、山内日向汰が加入。さらに、パトリッキ・ヴェロンと松井蓮之も控える。昨季とは異なるボール保持を強く狙った構成も見られ、今季は対戦相手によって積極的に変えることもあるだろう。むしろ、超過密日程を戦ううえで、それが求められるところでもある。

 当然、前線3人においても試合ごとにさまざまな組み合わせが考えられるが、まず左ウイングではマルシーニョがリード。また、強フィジカルが武器のエリソンも複数ポジションでの起用が準備されており、それも含めて戦い方に幅ができる。

 そしてエリソンだけにかかわらず、多くの選手について複数ポジションでの起用を見込んでいるようで、それを組み合わせることによって、過密日程の難しさや戦術面の幅でいい影響がありそうだ。

(後編へ続く)

(3)へ続く
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