【沖縄キャンプで見えてきた浦和レッズ「”へグモ式”4ー3−3」(2)】シンプルな設計で個性を活かし合うスタイル……「立ち位置的なカオスはない」からこそ重要なことの画像
浦和レッズのチアゴ・サンタナ(中央)と、前田直輝(右)と松尾佑介(左)の両ウイング 撮影:中地拓也

 ここまで浦和レッズの色々なポジションの選手に話を聞いてきて、それぞれの選手たちがやりがいを感じているのは間違いない。

 しかし、なんと言っても”へグモ式”4ー3ー3の鍵を握るのはウイングだ。新加入の前田直輝、ベルギーから戻ってきた松尾佑介が、沖縄SVとの最初のトレーニングマッチで揃って得点するなど、生き生きとしているが、ここにノルウェー代表のオラ・ソルバッケンが加わるのだからJリーグの相手チームには脅威でしかない。

 言い換えると、他のポジションの選手たちはいかに、左右のウイングがゴールに直結する決定的な仕事をさせられるかに仕事の大半がかかっているということだ。

 4ー3ー3のヘソであるアンカーがメインの岩尾憲は「いかにウイングのところまでいい形でボールを運べるか。キーパーから始まって、どう運ぶか、どういう状況を彼らに作ってあげられるかがビルドアップする立場の役割だと思う」と言い切る。そこから逆算して、岩尾のポジションからサイドバックに当てるのか、インサイドハーフにサイドチェンジのボールを出させるのかといった数手先を読むプレーが求められてくる。

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