一時はリードを許すという苦戦を強いられた14日のベトナム戦から中4日。アジアカップ2023(カタール)制覇を目指す日本代表は、19日に次戦・イラク戦を迎える。
ご存じの通り、イラクはグループ最強の相手。93年10月28日のドーハの悲劇(94年アメリカワールドカップ=W杯アジア最終予選での1-1のドロー)を筆頭に、毎回のように日本を追い詰めてきた。
2022年カタールW杯最終予選では対戦なしだったものの、2014年ブラジル・2018年ロシアW杯では同組。戦績は日本の3勝1分だが、2016年10月のホームゲームなどは終了間際の山口蛍(神戸)の劇的決勝弾が生まれていなければ、日本は崖っぷちに追い込まれていた。「あのゴールがなければロシアW杯出場がヤバかった」と前キャプテン・吉田麻也(LAギャラクシー)が語ったほど。7年半前の二の舞だけは避けたいところだ。
とはいえ、15日にインドネシアを3-1で下したイラクを見ると、非常にタフでアグレッシブなチーム。先制点を挙げた10番のモハメド・アリ、左サイドのスピードスター、7番のアリ・ジャシムら筆頭に攻撃力は侮れない。その難敵に対し、森保一監督がどのようなメンバーで挑むのか。そこが最大の注目点と言っていいだろう。
2019年UAE大会の指揮官は基本的にメンバーを変えなかった。最終ラインの吉田、長友佑都(FC東京)、酒井宏樹(浦和)、ボランチ・遠藤航(リバプール)、最前線の大迫勇也(神戸)など絶対視している存在がいて、主力とサブの線引きも明確だったからだ。大幅入れ替えに踏み切ったのは、グループ突破が決まった後の第3戦・ウズベキスタン戦だけ。「公式戦でリスクは冒せない」という手堅い采配が目立った。