■CBは既存メンバーがベース

 同じ右サイドバックにはジェフ千葉から20歳の西久保駿介が加入した。磐田には20歳の古川陽介と藤原健介が在籍。18歳の後藤啓介と若手の3人を合わせて”三介”と呼んでいたが、後藤はベルギーの名門アンデルレヒトに移籍。そこに西久保が加わり「(三介が)保たれましたね」と横内監督も笑いながら答えてくれた。西久保は身体能力が非常に高く、驚異的なジャンプ力の持ち主。右サイドからのクロスでアシストできるだけでなく、セットプレーからの得点力もある。キックの得意な藤原も西久保の存在は歓迎のようだ。

 松原の回復待ちでもある左サイドバックにもJ2大分トリニータから高畑奎汰を加えている。元々は攻撃的なポジションの選手であり、正確な左足のクロスが武器だ。左右のサイドバックをこなせる小川大貴と復帰に向けて精力的な松原が、新加入選手に負けない競争力を出していけるか。

 センターバックは昨シーズンJ2ベスト11のリカルド・グラッサ、経験豊富な伊藤槙人、パリ五輪世代のホープである鈴木海音、1対1の守備にめっぽう強い森岡陸という既存メンバーがベース。そこに唯一の高卒ルーキーで、ボランチも兼ねる血気盛んな朴勢己が挑む。

(取材・文/河治良幸)

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