サッカー日本代表が、アジアカップで白星発進を果たした。ベトナム代表相手の4-2という勝利だったが、この一戦はアジアカップの活用法も示した。サッカージャーナリスト後藤健生が、アジアでの戦いぶりを紐解く。
■無駄にできない試合ばかり
カタールで開幕した第18回アジアカップ。5度目の優勝を目指す日本代表は1月14日の初戦でベトナムに競り勝って、まずは好発進となった。
しかし、日本とベトナムとの実力差は明らかだ。日本が勝利したことも、4ゴールを決めたことも何の驚きでもない。
ベトナムだけでなく、グループリーグで対戦する3か国とはいずれもかなりの実力差がある。さらに、グループDで3連勝すればラウンド16でもB組、E組、F組の3位国との対戦になるので、ここも格下との対戦となることが確実だ。
真剣勝負に近い戦いとなる可能性があるのは、準々決勝以降ということになる。
だが、「ワールドカップ優勝」を目指すという日本代表にとっては、せっかくの実戦を1試合も無駄にすることはできない。格下相手の試合では、ただ勝利するだけでなく、将来の戦いのための準備として良い内容で勝利する必要がある。
それぞれの試合ではっきりしたテーマを決めてトライすることが大事だろう。
それを一つひとつクリアしていくことによってさらにチーム力が上がり、準々決勝以降も優位に立って戦うことができるようになるはずだ。