■求められる“ギラギラした人間”
2011年カタール大会も前田遼一(日本代表コーチ)が最前線の軸を担ったが、最終的においしいところを持っていったのは李だった。
もう1人のFWである岡崎慎司(シントトロイデン)が右サイドで使われたこともあるが、李にとっては「自分がチームを優勝させる」「ヒーローになる」と鼻息が荒かった。そういうギラギラした人間が今回も出て来れば、タイトルに大きく近づく。それが4人の中の誰なのか。非常に興味深いところだ。
「とにかく森保ジャパンに求めるのは優勝。絶対に優勝してほしい。それを3年後のW杯つなげてもらいたいんです。
キャプテンの航(遠藤=リバプール)も『W杯優勝』を大目標に掲げていますけど、そこから逆算して自分たちが何をしなければいけないかを今の選手たちは考えられる。そういう意味でも本当に楽しみですね」
代表の先輩の期待を今のメンバーはどう受け止めるのか。13年前と同じカタールの地でキャプテン・遠藤が優勝カップを掲げる日が本当に訪れるのを、我々も信じて待ちたいものである。
(取材・文/元川悦子)