1月23日、沖縄県恩納村の赤間運動場は突風と強い雨粒に見舞われた。嵐のような気候とともに初めて川崎フロンターレの練習のピッチに立ったのが、ファンウェルメスケルケン際だ。
“逆輸入”という言葉で表されるように、日本サッカー界においては異色の経歴の持ち主だ。出身地はオランダながら、ヴァンフォーレ甲府の下部組織で育ち、プロ入りはオランダのFCドルトレヒト。同国の5所属目となったNECナイメヘンから川崎に完全移籍して、初めてJリーグクラブに所属する。
1月17日にはKNVBカップ・ラウンド16の試合に出場してゴールも決めただけに、「試合的なコンディションは大丈夫です」と語る。22日の夜に沖縄に到着したばかりとあって、24日のトレーニングマッチ(川崎―札幌)には出場しないが、残り3試合のトレーニングマッチには「しっかり入っていければ」と闘志を燃やす。
川崎については、「何回も優勝している強豪のイメージが強い」と話し、さらに、「良いサッカーをするチーム」というイメージを持つ。実際、胸につく星の数は「7」に増えたが、今季を前に、登里享平と山根視来という中核となるSB2人がチームを離れた。その星の数を今季さらに増やせるか、この逆輸入SBへの期待は高まる。