12日に川崎市内でチーム練習を開始した川崎フロンターレ。笑顔が見られたピッチの上に、先月まで15年間あった登里享平の姿はなかった。1月6日、セレッソ大阪への移籍が発表されたからだ。
14年間共に戦った小林悠が“盟友”への想いとそのやり取りを明かした後、鬼木達監督にもその思いを聞いてみた。
鬼木監督は、「当然いろいろ話しました」と口を開き、「本人がやっぱり一番悩んで、悩んで悩んで悩み抜いてのこういうことなので、そこは本当に尊重してあげたいですし、むしろここまでやってきてくれたことに感謝してます」と振り返る。「長い間ここでやってきたことで、本人もすごく葛藤がありました」とも話す言葉に、決断までの重さがうかがえる。
ただし、「やっぱりプロの世界なので、評価されたことは自分が勝ち取ったことでもあります」とも説明する。だからこそ、「ここに残ってもそうですし、移籍してもやっぱり最後、決断の良かった、そうではなかったというのは自分次第」と言葉をかけたといい、「この決断をどうにか“正解だった”ってなれるように頑張ってほしい」と、挑戦する教え子にエールを贈る。