■時差、食事、睡眠などさまざまな要素を分析・共有

 そして、そうした選手がフル代表レベルだけでなく、若い年代でも増えている。そうした変化をサッカー協会全体で受け止め、サポートしている。

「五輪組でも海外でプレーしている選手が増えてきていますし、コンディションの調整もすごく難しいです。いろいろトライして、いいコンディション、いい状態で試合ができるようにしています。その中でいい内容の試合ができていると思いますし、コンディション調整がうまくなってきました。

 それでも私たちはできる限りのことはサポートする必要があると思います。たとえば、移動や時差対策は、いろんなことをやっています。具体的にこういうことをやっているという情報を外に出すことはできませんが」

 詳細な情報を出せないことを、山本NDは申し訳なさそうに口にした。しかし、そのような“貴重なデータ”を積み上げ、次世代に生かすために引き継がれている。

「ナショナルコーチ会議などで選手の時差のきつさや、どうやって克服しているかという情報を共有していますし、何が良かったかという検証も行っています。また、ゴールキーパープロジェクトなどでも共有しています。

 フィジカルプロジェクトは、SAMURAI BLUEからU-15日本代表までのフィジカルコーチが集まってきて、みんなでディスカッションするのですが、ディスカッションには、時差対策をどうやったか、移動はどうだったか、食事はどうかなど、いろんな要素が入っています。睡眠の質にもかなり迫っています。内容をお出しすることはできませんが、いろんな測定をやっています。

 これからもっといろいろ情報収集を広げていきたいと思っていますが、どうしてもすごく費用がかかるので、いろいろと見極めながらさらに進めていきたいです」

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