■厳戒態勢の街

 アジアカップのグループリーグが行われた重慶は、それまで首都だった南京を日本軍に占領された中華民国国民党政府が重慶に移ったため、日本軍が無差別爆撃を行ったので反日感情が強い都市でした。同様に、済南は1928年に日本軍と国民党軍が衝突した「済南事件」の舞台。

 そうした歴史を考えても、反日感情が強い場所ということになります。

 そんなわけで、2005年の山東魯能と横浜FMの試合は厳戒態勢が敷かれました(「魯能」はメインスポンサーである電力会社。現在は企業名をはずして「山東泰山FC」と呼ばれています)。

 ホテルも指定されました。いつもなら、“放浪家”としてはいつものように安宿を探して泊まりたかったのですが、仕方なく指定された山東大廈というホテルに泊まりました。

(2)へ続く
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