■オリジナル10の2チームが激突!
J1昇格プレーオフの2試合目は、東京ヴェルディ対ジェフユナイテッド千葉戦だ。Jリーグ開幕時のオリジナル10が、J1昇格を賭けて東京Vのホーム・味の素スタジアムで激突することになった。
東京Vは33節から10戦負けなし(6勝4分)でリーグ戦をフィニッシュした。39節の千葉戦では前半を0対2で折り返しながら、79分以降の3連弾で3対2の逆転勝利を飾っている。
今シーズンの東京Vは、得点がリーグ9位の「57」だった。プレーオフに出場する4チームでもっとも少ないが、失点はリーグ最少の「31」だ。1点差ゲームの勝敗は11勝8敗にとどまるものの、夏の移籍市場で獲得したFW染野唯月、MF中原輝が揃って出場した27節以降では5勝2敗である。僅差の攻防に強くなっている、と見ることはできるだろう。
ホームの味の素スタジアムでは4月22日の11節から8月26日の32節まで、11試合連続で勝利から遠ざかった。しかし、9月9日の34節からは4勝1分と負けなしで終えている。城福浩監督が指揮するチームにとっては、こちらも頼もしいデータと言えるだろう。
自分たちでボールを動かしていくスタイルで、MF森田晃樹が果たす役割は大きい。4-2-3-1のシステムでセントラルMFを基本ポジションとしながら、臨機応変に立ち位置を取ってテンポ良くボールを循環させていく。
当然のことながら、森田は厳しくチェックされることが予想される。彼自身が相手のマークをいかに剥がすかと同時に、MF齋藤功佑の働きも重要になってくる。ビルドアップがスムーズさを欠く場面では、彼がトップ下のポジションからおりることでパスワークが成立していくのだ。
森田、齋藤とともに、勝敗に影響を及ぼすのが中原である。2列目右サイドを定位置とするこのレフティーは、局面を打開する力と決め切る力を示してきた。39節の千葉戦でも、90+2分に決勝点をマークしている。ワンプレーで試合の流れを変えられる彼こそは、東京Vのキーマンと言っていい。