放映権料の異常な高騰によって、日本国内での生中継なしという異例の状況の中で行われた11月21日の2026年北中米ワールドカップ(W杯)アジア2次予選第2戦・シリア戦(ジェッダ)。日本代表は16日のミャンマー戦(吹田)からスタメン9人を入れ替え、遠藤航(リバプール)や伊東純也(スタッド・ランス)、冨安健洋(アーセナル)ら主力級をズラリと並べて勝ちに行った。
しかしながら、序盤はミャンマー戦同様、引いて守るシリアの守備を攻略しきれず、停滞感が続く。それが30分近く続き、不穏なムードも漂った。それを打破したのが、トップ下の久保建英(レアル・ソシエダ)だ。彼は4-1-4-1布陣のアンカー脇のスペースに巧みに侵入。相手に揺さぶりをかけるとともに、右サイドの伊東・菅原由勢(AZ)といい距離感を保ち、敵の網をかいくぐっていく。
迎えた前半32分、伊東からボールを受け、ペナルティエリア右外から放ったミドルシュートがさく裂。ついに均衡を破ることに成功する。久保の先制弾から日本は畳みかけ、わずか8分間で上田綺世(フェイエノールト)が2点を追加。前半40分の3点目も久保がエリア内をタテに抜け出した伊東にスルーパスを供給。そこからの折り返しに上田が合わせたもの。2人の好連携が大いに目を引いた。