■鹿島戦後に見せた後輩思いの姿
そうやって神戸で濃い時間を過ごすことで、大迫自身の「フォア・ザ・チーム精神」は日に日に強まっている様子だ。
10月21日に鹿島アントラーズを3-1で振り切った後には、得点した佐々木大樹や井出遥也にスポットライトを当ててほしかったのか、「若い選手たちに話を聞いて下さい」とつぶやきながら、国立競技場のミックスゾーンを通過していった。
最後の最後までもつれた浦和戦にしても、後半ロスタイムにホセ・カンテに同点弾を奪われた後、チーム全体を力強く鼓舞し、前を向かせる役割を担ったのだ。
「サコ中心に『大丈夫、大丈夫、まだ(可能性が)ある』っていうふうに言ってたし、本当にみんな最後まで諦めていなかった。GKの黛也から逆転弾が始まっていうのを見ても、本当に全員が一丸となって価値を目指していた証拠だと思う」と酒井高徳は大迫のリーダーシップを絶賛していた。
「引き続き、残り2試合やるだけですし、しっかりと目の前の試合で勝ち点3を取れるように。そういうふうにチームを仕向けられるように、僕ら経験のある選手が先頭に立ってやるだけだと思います」と大迫本人もベテランの役割を自覚しつつ、前を向いていた。