■中東パワーは世界へ

 そのアジアカップは、2011年のカタール大会の後、2015年にオーストラリアで開催されたのを挟んで、2019年のUAE(アラブ首長国連邦)、そして、2024年のカタールと、中東開催が続いている(2023年大会が、24年1月に延期されてカタールで開催されるのは中国が返上したからではあるが……)。

 2023年11月から12月にかけては、カタールではワールドカップも開催され、そして、冒頭にも触れたように2034年にはワールドカップはサウジアラビアで開かれることが事実上決まった。

 AFCの主導権どころか、世界のサッカー界では中東の影響力が大きくなっている。

 ヨーロッパでチャンピオンズリーグ優勝を狙うようなメガクラブの多くは、中東の資本を受け入れており、「エミレーツ・スタジアム」や「イティハド・スタジアム」などのスタジアム名からも中東資本の存在感の大きさを思い知らされる。

 この夏には、サウジアラビアがこれまでとはケタが違う高額の移籍金でクリスティアーノ・ロナウドなど、現役のトップ選手多数を引き抜いていった。

(3)へ続く
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