■アウェイゲームでの楽しみ

 いま、日本郵便は、はがき1枚を63円で全国どこにでも届けてくれる。だが、どんな町に行っても、絵はがきを見つけるのはけっこう難しい仕事になっていることを、どれだけの人が知っているだろうか。私は、全国の町々、駅、学校、主要施設などでもっともっと絵はがきをつくり、コンビニなどに置いて手軽に買えるようにしたらどうかと思っている。もちろん、63円切手も同じところで買えるようにする(できれば「ご当地切手」がいい)。

 スマホとSNSの時代、人びとは簡単に通信し、情報を伝え合っている。しかしたとえば川崎フロンターレとのアウェイゲームを応援しに、アビスパ福岡サポーターが飛行機と電車を乗り継いで川崎にやってきたとしよう。スタジアムの最寄り駅である武蔵小杉駅に降り立った彼は、シャトルバス乗り場を横目で見ながら、駅前のコンビニにはいるのである。

 夕食を買うためではない。彼は武蔵小杉の街並みの絵はがきを1枚、切手を1枚買い、備え付けの椅子なしデスクでさらさらと自宅の住所と家族の名前を書き、「さきほど到着。川崎市といえば工業地帯のイメージですが、武蔵小杉は高層マンションが建ち並んで活気があり、とても暮らしやすそうです」などと書き添えて駅前のポストに投函し、それからスタジアムに向かうのである。その絵はがきが到着するのが2日後、たとえ本人の帰宅後であっても、なかなか素敵なことではないかと、「絵はがきじいさん」の夢は広がるのである。

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