10月22日、J2首位のFC町田ゼルビアが3−0でロアッソ熊本を下してクラブ史上初のJ1昇格を決めた。クラブ公式エックス(旧ツイッター)が公開した試合終了直後の“歓喜のピッチ映像”が反響を呼んでいる。
東京・町田市をホームタウンとし、1977年に小学生の選抜チーム「FC町田」としてスタートしたクラブ。1989年に「町田ゼルビア」となり、関東リーグからJFLから這い上がって2012年にJ2参入するも1年でJFL降格の憂き目にあった。その後、2014年にJ3参入、2016年にJ2昇格を果たし、2018年にはJ2で優勝争いを繰り広げたが、スタジアムや練習施設がJ1の基準を満たせずにJ1ライセンスが発行されない悔しさも味わった。
だが、2018年から大手IT企業の『サイバーエージェント』がクラブの経営権を取得し、施設整備などを進めるとともに戦力も強化した。そして青森山田高校を率いて高校選手権3度の優勝を誇る黒田剛監督が就任した今季、開幕から快進撃を続けて4月16日の第10節から一度も首位の座を譲らず、残り3試合を残した段階でJ1自動昇格となる2位以上を確定させた。
長い苦悩と困難を乗り越えてのJ1昇格だからこそ、喜びもひとしお。クラブが「J1昇格決定の瞬間をピッチから 最高の仲間たちとの『ナイス〜!』な瞬間をどうぞ」の文言とともに公開した動画には、ベンチ外メンバーやクラブスタッフも含めた試合終了直後の歓喜の輪、出場選手たちを出迎えるハイタッチの場面が、臨場感あふれるカメラアングルで収められており、J1昇格記念Tシャツを着た選手たちの「ナイス〜!」の声もピッチレベルで聞くことができる。