■いまこそ目指すべきもの

 カナダ戦で前半から押し込まれ、ボールを奪っても最初のパス先で奪われるような状況が続いてしまったことは、絶対に繰り返してはならない。チュニジア戦で終盤に危険な地域で相手になんどもFKを与えてしまったことも反省材料だ。最後の最後にボールを取りきれない状況が連続し、決定的なクロスを上げさせてしまったことも、突き詰めるべきポイントだ。

 サッカーだから「完璧」などない。しかし攻守両面で飛躍的なレベルアップが実現したいまだからこそ、「チームとしてのスキのないゲームコントロール」を追求できるときではないだろうか。誰かひとりのリーダーに頼るのではなく、固定された11人でもなく、誰が出ても、どんな交代があっても、「チームとしていま何が必要か」を一人ひとりが感じ取り、一体となってのプレーを続けていけるようなチームになったときの日本代表を、ぜひとも見たいと思うのだ。

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