後藤健生の「蹴球放浪記」第184回「炎天下の生駒越え」の巻(2)大阪で実現した豪華FW陣の競演の画像
フェレンツバロシュとの第2戦(東京・国立)の入場券 提供/後藤健生

 日本代表が10月シリーズを終えた。新潟と神戸で、昨年のワールドカップ出場国を相手に連勝を飾ったのだ。新潟から神戸へ向かう旅路は、蹴球放浪家・後藤健生に半世紀前の観戦旅行を思い出させた。1972年の日本代表を追う旅を…。

■長居での日本代表戦

 ハンガリー代表は最近でこそ、すっかり弱体化してしまいましたが、1950年代前半には「マジック・マジャール」として知られ、1954年のスイス・ワールドカップでは準優勝に終わりましたが、決勝戦は無敵のハンガリーが西ドイツに敗れたため“大番狂わせ”として世界が驚いたほどだったのです。

 さらに、1960年代には64年の東京、68年のメキシコと、オリンピックで2大会連続の金メダル獲得。日本が銅メダルを取ったメキシコ大会でも、日本は準決勝でハンガリーと対戦して0対5で敗れています。また、1966年のイングランド大会でも、ハンガリーはブラジルを破って準々決勝に進出しました。

 その、フェレンツバロシュ戦が大阪の長居陸上競技場で行われるので、僕は見に行くことにしたのです。

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