■浅野が一歩リードの形
自身がそのレベルに至るためには、フェイエノールトで試合出場時間を増やしていくしかないが、ヒメネスの壁は非常に高い。そこで足踏み状態を強いられていると、浅野・古橋に水を空けられる可能性もないとは言えない。ここから11月代表活動までの6試合でどこまで状況を変えられるか。今はまさに正念場だ。
三者三様となった10月2連戦を踏まえつつ、不参加だった前田大然も含めて今後のFW争いに目を向けると、まず一歩リードと言えるのは浅野だろう。森保監督と共闘している時間が長く、カタールW杯・ドイツ戦の決勝弾を筆頭に重要局面で必ずと言っていいほど点を取れる彼の存在は不可欠だ。
前回最終予選途中に大迫勇也(神戸)が離脱した際も、指揮官は必ずと言っていいほど浅野を使い続けてきたが、その期待に応えられそうな領域に彼自身も達しそうな雲行き。勢いに乗り始めたこの時期を逃してはいけない。
彼を追走するのが上田だが、前述の通り、彼の場合は所属クラブでの立ち位置次第というところもある。その点、セルティックで不動の1トップに君臨している古橋はハイレベルな経験値をコンスタントに積み重ねられる利点がある。今後のアトレチコ、ラツィオ、フェイエノールトとの欧州CLで得点力に磨きをかけ、それ以外のプレーの幅を広げられれば、古橋の序列がさらにアップすることもあり得るだけに、その動向から目が離せない。