■「みんなの良さを出せるように」
そうした中で印象的なシーンがあった。左サイドに投入されていた浅野拓磨が中に入ってきて仕掛けた時、久保が左に流れて、南野が右にポジションをとって前に出たのだ。結果的に決定的なチャンスとまでは行かなかったが、流動的でいてバランスも取れていた。
そのシーンについて聞くと南野は「まあ即興ですね。トレーニングでもいろんな選手が替わりながら、昨日の前日とかトレーニングしたんですけど。けっこう時間をとってそういうのをできるわけじゃない」と南野は語るが、だからこそカタールW杯までに育んできたものが、即興的なシーンでもイメージ共有につながってくる。
「タクマ（浅野）とかタケ（久保）の良さは僕らで共有して、認識できてると思うので。お互いに。そう言う、みんなの良さを出せるようにポジショニングとかは意識してます」
――ああ言うときに距離感も重なっちゃうんじゃなくて、いいバランスで相手のディフェンスを分散させることができてるから、形的には即興かもしれないけど、積み重ねの中でそう言うのが出やすい？
「はい。みんな日頃から、そう言う環境でプレーしているし、味方の動きに合わせながら良さを出すと言うところは多分みんな意識してると思うので。そう言うのを増やしていければと思います」
