【清水と磐田、昇格争いの特別な静岡ダービーへ(1)】清水、藤枝戦の惨敗からの一戦。乾貴士が「すごく良くない」と話す懸念点と、「厳しい声もかけないといけない」の覚悟の画像
清水エスパルスの乾貴士 撮影:中地拓也
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”オリジナル10”の清水エスパルスJリーグ開幕2年目から参入したジュビロ磐田は、30年にわたって静岡ダービーを戦ってきた。

 お互いに良い時期、苦しい時期がありながらも、ダービーとなれば、その時の順位やチーム状態は関係なく、特別な試合として語り継がれるのがダービーというもの。しかし、今回はJ2も残り5節というところで、2位の磐田と3位の清水、しかも勝ち点差は1しかない。

 J1に自動昇格できるのは2クラブだが、FC町田ゼルビアが磐田と勝ち点6差、しかも1試合少ない状況で首位を走っており、残りの試合で逆転するのはかなり難しい。どちらにしても、ここで敗れた方は大きく後退するし、引き分けなら”痛み分け”となる可能性が高い。町田との差だけでなく、4位の東京ヴェルディや7連勝で猛追してきたジェフ千葉との関係を考えても、残りの戦いが厳しくなる。

「次の試合に勝った方が昇格するぐらいの気持ちでいる」と語るのは清水に長く在籍し、現在は磐田でプレーする金子翔太だ。「あの日本平で自分がゴール取ったらどんな感じになるのかな」と想像しているという金子は清水側の熱量というのもイメージしている。

「日が近づくにつれてメディアの人のあおりもそうだし、僕たちの温度も上がってくるので。おそらくバスが入った途端に待ち構えてるブーイングとかも想像つく。だけど、彼らも本当プレッシャーあると思うんですよね」

 そう金子が言う通り、磐田は週末の試合で昇格争いのライバルでもあるV・ファーレン長崎に1−0で勝利し、敵地アイスタでのダービーに向けて、チームの機運が高まっている。

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