■白地に赤いバラ
「起源」をもう少し詳しく見ておこう。正確には、1886年5月10日が「キャップ」の誕生日ということになるらしい。この日、イングランド・サッカー協会(FA)の理事会が開かれ、理事のひとりでそれ以前は副事務総長を務めていたニコラス・レイン・ジャクソンの提案が審議され、可決された。
「今後の国際試合において、イングランド代表として出場した選手に対し、前部に赤いバラを刺しゅうした白いシルクのキャップを贈る。そしてこれは『インターナショナル・キャップ』と呼ぶ」
これがジャクソンの提案であった。