大住良之の「この世界のコーナーエリアから」第121回「サッカー選手の勲章・国際試合出場数を「キャップ」で数える理由」(1)ロイヤル・ブルーだった1887年の世界初キャップの画像
サッカー選手にとって、キャップは勲章である(写真はイメージです) 撮影:中地拓也

 サッカーは無数のディテール(詳細)であふれている。サッカージャーナリスト・大住良之による、重箱の隅をつつくような「超マニアックコラム」。今回のテーマは、サッカー選手の勲章である「こだわりの帽子」。

■生誕地はイングランド

 またまた「帽子」の話である。8月には「ハット」の話を書いた。今回は「キャップ」の話である。

 どちらも頭にかぶる「帽子」であるが、一般に「ハット」といえばぐるりと全体に縁のある帽子であり、「キャップ」といえば、野球帽に代表される前部に「つば」のある帽子ということは、日本語でもまあ理解されているのではないかと思う。そしてまた、サッカーに少し詳しい人であれば、「キャップ数」とは「代表試合数」を表すことも知っているに違いない。

 さらに、この言葉の生まれの由来も比較的よく知られているのではないか。始まりはもちろん「サッカーの母国」イングランドである。国際試合に出場した選手に対し、対戦相手名と対戦の年を「つば」の部分に刺しゅうした「キャップ」を贈る慣習があったことから、国際試合の出場数を「キャップ数」で数えるようになったという。

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