■浦和レッズで見本になる選手

 ポジションは違うが、存在感の指標という意味では浦和にも見本はいる。カタールW杯まで”森保ジャパン”を主力として支えた酒井宏樹だ。その酒井が2021年の夏に浦和にやってきた時、伊藤は大卒ルーキーだった。「宏樹くんの存在というのは来た時は本当にデカかった」と当時を振り返る。もちろん、今でも浦和のキャプテンを担う酒井の存在はチームの大きな支えとなっている。

「そう言った存在感を自分が出していかないといけない立場になってますし、出していきたいと思っているので。そうやって出せることができればより自分の選手としての価値も上がっていくと思う」

 伊藤にも海外でサッカーをしたいという目標はある。だが、こうして”国内組”から代表に招集されたことを誇りに、まずは浦和で圧倒的な存在感を出せるようになること。「そうやって示していくことが自分の使命でもあると思うので。本当にレッズを勝たせられる選手になっていきたい」と伊藤。大型ボランチの基準は欧州の地で、間違いなく上がった。

(取材・文/河治良幸)

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