■「いざ」に備える
いずれにしても、次のワールドカップを見据えて世代交代が必要なのは間違いなく、そのため森保監督はベテラン勢の招集を見送っているのだろう。
だが、2026年のワールドカップが近づいた時点で、ある特定のポジションで若手が十分に成長していなかったら、ベテラン勢の復帰も考慮されるべきだ。
それなら、そうした将来復帰の可能性のあるベテラン選手も、時々は代表に招集しておいた方が、いざ“復帰”となった時に融合がスムーズに進むような気もする。
そうした、ベテラン選手の復帰として、最も可能性が高いのはやはり大迫だろう。現時点で、大迫ほどポストプレーができる選手は日本にはいないからである。
大迫が現在所属しているのがJ1リーグだといっても、大迫は長くドイツでプレーしてきた経験があり、代表のトップをこなしてきた経験があるのだから問題にはならない。
そもそも、J1リーグのレベルがそれほど低いとも思えない。
もちろん、プレミアリーグやラ・リーガ、ブンデスリーガと比較したら、J1リーグのプレー強度がかなり落ちる。だが、たとえばベルギーやスコットランドのリーグに比べて、Jリーグがそれほど劣っているとは思えない。
組織的に守って相手の良さを消す点では、J1リーグはベルギーやスコットランドより上だろう。だから、J1リーグ所属であることは、大迫にとって否定的な材料にはならないはずだ。